不便益システム研究所

不便益を考える!

ちょっと聞き耳

便利と文化の相互作用

川上
不便益科研立ち上げ時、便利は文化と相互作用して人の考え方や気持を変えることも「突っ込みどころ」の一つにしてましたね。
大雪で大渋滞、あちこちで救急車が走り回ってるときに息子を駅まで迎えに行ったとき、持たなきゃ良かったのに念のために携帯持ってて息子にかけても通じない。無用に心配感が増しました。
須藤
メディアは生活を変えてゆきますからね.
良いものを知ってしまうと今までのものが陳腐にみえて,良いものしか受け付けなくなる.このような「知らなかったことを知ること」が不幸かどうかはかなり難しい議論になりそうです.
  • 美味い酒をしってしまったがために,3倍醸造酒が飲めなくなる
  • いい音が分かってしまったから,iPodでは苦痛になる
  • ハイビジョンをみてしまったから,3:4の従来放送ではサッカーをみたくなくなる
こいつらを否定して行くと,「バカのままが一番」という極論に反論できなくなってしまいそうでちょっと不安です.
川上
バカのままが一番、にはあてはまらない事例で、同じく携帯電話なのですが、常にちょっとかさばる連絡ツールを形態いていないことが「不誠実」と考えられるというのは、いかがでしょう。
携帯していない人が変ったのではなく、社会や文化の方が変った場合。
須藤
やっぱり難しい問題ですね.
最近の学生は携帯電話メールの返事が30分ぐらい来ないと無視されたと言って相手を責めるそうです.常に情報が即座に届くという前提は,気持ちの悪いことになってきています.
この場合,メディアに対するマナーとかリテラシーの話になるのでしょうか?(ツールとしては多様性をもっているけど,文化が追いつかないため窮屈な世の中になっている?)
須藤
こんな案内来ました. http://www.ristex.jp/examin/suggestion.html 「地域に根ざした脱温暖化・環境共生社会」とか「科学技術と社会の相互作用」はネタが作れそうですね.
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