認知症補助犬を構想されている千葉労災病院の安田清さんからのメール、ご本人の承諾をもらって転載します。
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以下は蛇足ですが、不便益の話で思いだしました。今から20年ほど前までは、文献を探すのに電車で2時間ぐらかけて、図書館に探しに行きました。非常に不便でしたが、帰りにうまいラーメンなどを食べてこれて、わりと楽しかったです。
その後、ネットなどで文献がたやすく入手できるようになり、これで論文が素早く書けると喜びました。ところが、他の研究者も条件は同じですから、結局、関連文献の量が増えて、余計に読まなくてはならなくなった印象です。また、情報が増えても人間が処理できる量は決まっている?わけですから、返って偏りがひどくなるようにも思います。
新しい便利なものができると、かならず失うものもあるはずなので、それらを予測するのも不便益学(?)の一つの役割なのかなと、勝手に推測しました。